掲示板(会員より)

KUC アートサロン参加者募集

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KUCアートサロンでは、来年2月第15回アート展(作品展)を予定、新たな参加者、出品者を募集しています。
絵画、写真、陶芸等、日頃創作をしておられる方、参加されませんか。
ご関心をお持ちの方は是非、下記の世話人・百瀬まで、お名前に卒年・学部を添えてメール連絡をお願いします、詳細につきご案内申し上げます。

なお、KUC アートサロンは六甲クラブの40周年の際、関東在住のOB・OG により発足、以降毎年1回作品展を開催、今年第14回には15名が参加、作品を出品しております。


■第15回アート展

会期:2024年2月4日から10日

場所:東京交通会館(有楽町) パールルーム

KUC アートサロンの活動状況はこちらをご覧ください。
https://www.rokko-club.jp/hp/art_salon/
KUCアートサロン 世話人 百瀬 信二(S46 経済卒)
メールアドレス(shinji-momose@jcom.home.ne.jp

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「豊臣秀頼をどうする? ~徳川家康の苦悩~ 」開催報告

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演題:「豊臣秀頼をどうする? ~徳川家康の苦悩~ 」

講師:堀 新(ホリ シン) 共立女子大学 文芸学部教授

日時:4月14日(金)18時~19時10分(講演+質疑)

出席者:総勢 23名(ZOOM 参加は11名、クラブ参加は事務局含め12名)

(講演概要)

徳川政権を確立する為には、豊臣秀頼(豊臣家)をどう扱うかは最大のテーマで、家康の苦悩・試行錯誤等の検証内容を報告頂きました。(以下簡記) 1)関ヶ原の戦い(1600年)の虚実 (注)家康 59歳、秀頼8歳
・東軍西軍ともに「秀頼様のための戦い」(形式的には秀頼が主君)
・家康は豊臣家の大番頭で、秀頼が成人するまでの「つなぎ役」
2)伊達政宗から今井宗薫への書面(家康の想いを忖度した内容)
・秀頼成人後に家康が器量を見極める。→討伐?/徳川・豊臣並存?
3)家康の模索:将軍任官(1603年)以降、秀頼と8年間対面無く、上下関係を曖昧に。
4)二条城会見(1611年) (注)家康70歳、秀頼19歳 ・秀頼の器量を確認し、家康が危機感をもつ重要な出来事。→秀頼討伐を決意へ。
5)湯武放伐論(とうぶほうばつろん):家康⇔林羅山(1611 年) ・家康の苦悩:豊臣家を滅ぼすことは許されるか?(2 回も尋ねる) ⇔林羅山の回答:豊臣家を滅ぼしても謀反ではない。(孟子から) 6)方広寺鐘銘事件(1614 年):秀頼討伐が目的の言いがかり(難癖)作戦。 7)大坂の陣(1614 年~1615 年) ・徳川では、冬の陣で結んだ講和は不戦でなく次に戦うためのもの。→夏の陣へ 8)秀頼の最期:家康は助命容認か?→秀忠が決断へ 9)家康死去(1617 年):徳川政権の確立を見届けると同時に75歳で亡くなる。
(余談)同年、イギリスの劇作家「シェイクスピア」も 52 歳で死去。
(感想) ・家康が豊臣家を滅ぼすのに、関ケ原の戦いから秀頼切腹まで 15年の年月を要した事に改めて驚くと共に、この間の家康の心境を具体的な資料、事実から検証された内容を聞く事で 家康の実像に迫る事が出来ました。
・特に、二条城会見は、成長した秀頼を見て家康が豊臣家の討伐にかじを切る、ターニングポイントだったとのお話には納得しました。
・又、湯武放伐論の中では、家康が2回も林羅山に聞いたとの事で、家康の慎重な(裏返すと迷い)人柄を垣間見る事が出来ました。
・家康が75歳と長生きした事も強運だったとの感想が参加者から有り、同感しました。 (注)信長49歳、秀吉63歳で死去 ・最後に、「大坂夏の陣図屏風」(大阪城天守閣所蔵)に、涙にむせぶ女人達が描かれているとの指摘には衝撃を受けました。教授が最近取り組んでおられる戦国軍記・合戦図の史 料学的研究に大いに期待しつつ、今後のご活躍を祈念します。

(記:昭和 50 年卒経済、宮野清)

 

 

 

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第160回木曜会講演会報告「神戸大学の観光学:地域連携と国際協力の新しい交差点」(2023.4.13)

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第160回木曜会講演会は、教育学部~国際人間科学部由来の紫陽会関東支部が担当で、神戸大学大学院国 際文化学研究科 准教授の辛島理人氏に講演頂きました。

演題:「神戸大学の観光学:地域連携と国際協力の新しい交差点」

講師:神戸大学国際文化学研究科 辛島 理人(からしま まさと)准教授

 

【略歴】
1975年大阪生まれ西宮育ち。甲陽学院高校と一橋大学経済学部を卒業。同大大学院修了後、オーストラリア国立大学で博士号(歴史学)取得。京都大学や関西学院大学を経て、2016年10月より現職の神戸大学大学院国際文化学研究科准教授。2017年4月に設置された国際人間科学部(グローバル文化学科)准教授を兼任。専門は国際関係史、特にアジア太平洋地域の文化経済交流。近年は観光を国際政治の観点から勉強中。

 

【講演内容】
 国際人間科学部を中心に展開されている神戸大学の新しい領域である「観光学」の可能性について、「グローバル(国際貢献)とローカル(地域振興)をつなぐ重要な領域」であることと同時に、「高度な人材育成という社会の要望に神戸大学の実績が貢献可能」ということを主眼に次のようなお話を頂いた。

[それぞれの状況]
〇神戸大学は 2022 年に創立120周年 産業や地域(自治体)との連携を強化する方針
〇神戸市の状況
・市内にある大学を資源ととらえ、それらとの連携を強化しつつある
・ポスト2025:2030年頃の神戸空港の国際化や三宮など中心部の再開発
・観光振興:奈良とともに京都や大阪に出遅れていると言われるが可能性大
→神戸経済:製造業・ファッションという基盤+医療バイオというテコ=雇用増は低調
→神戸観光:正規雇用を増やすという課題+交通網という資源=発展の可能性大
→観光の正規雇用を増やすには、曜日や季節によらない通年での安定した集客が必要
→1)国内観光(特に教育旅行) 2)インバウンド 3)アウトバウンド 〇日本(特に観光) ・2023年度からの第四次「観光立国推進基本計画」(三カ年)
・成長戦略の柱・地域活性化の切り札:国際相互理解や国際平和の手段として

[大学の取り組み]
〇国連世界観光機関(UNWTO)への賛助加盟 →2021年12月に承認:全国で21番目、兵庫県では初の賛助加盟員
・1975年に設立された、観光分野における世界最大の国際機関
・「責任ある、持続可能で、誰もが参加できる観光の推進」が責務
・日本も1978年に加盟、1995 年には世界初の地域事務所が大阪に設置 (現在は奈良市)
・加盟国160カ国、加盟地域6地域、オブザーバー2地域、500以上の賛助会員
〇UNWTOの「ベストツーリズムビレッジ」に特に協力
・持続可能な観光を推進するために農村観光地域の優良事例を表彰する国際的取組み ・2021年は日本から三地域(北海道ニセコ町・京都府南丹市美山町・北海道 美瑛町)
〇京都府南丹市美山町との連携・美山観光まちづくり協会(観光地域づくり法人)の事務局長が卒業生
・美山町と UNWTO や官公庁との連携を支援
・GPSプログラムの現場として美山を学生が訪問→官公庁のプロジェクトに 採択
・神姫バスなど民間企業の協力を得て、現地でセミナーを開催
〇地方自治体との連携:姫路市との連携協定(2023 年 3 月)
・交換留学生や海外学生を巻き込んでの姫路観光振興
〇今後の展開 ・大分県(中津市)での観光振興:同窓生ツーリズムの可能性

[その他のお話]
〇世界の観光・ツーリズムをリードする「ツーリズムEXPOジャパン」 @インテック大阪が10月28・29日に開催され、神戸大学から出展
〇ラジオ関西で「神戸大学☆夢ラボ」を発信中(ラジコで聴取可)

当日の参加者は、クラブ参加 22名(講師、東京六甲クラブ事務局5名含む)、 ZOOM参加11名で、講演会後の質疑応答や懇親会(クラブ参加者)においても辛島先生を囲んで賑やかな時間を過ごすことができました。

(S52 教育 上田雅弘 記)

 

 

 

 

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与禄会(昭和46年卒東京同期会) 2023年4月6日 四年ぶり開催の報告

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幹事(2020〜2023年)植木(理)、浜橋(法)[文責]

◯与禄会は前回2019年(平成31年)の4月に開催して以来、3年続けて開催見送りを余儀なくされましたが、このたび2023年(令和5年)4月6日に、元号の年では5年ぶり、実質では48か月の4年ぶりに開催し、ひさびさに会員の再会を果たすことができました。今回は、夜ではなく昼間の会とし、テーブルに分かれて着座で一人一人の弁当で飲食しつつ必要に応じてマスクもする対応のもと、8つの学部から24人の参加者を得てコロナ前と遜色のない盛会となりました。

 

◯ 「私の団塊ライフスタイルを語る」 星川博行さん(農)の「陶器、作りつづけて38年」の基調講演をいただき、続いて、星川作品チャリティーオークションを行いました。セリ台に乗せた10数点の作品を参加者が下見した後、司会植木さんが "セリ人"になり、星川さんが1点ずつ"呼び上げ"を行って、10数点の作品が次々にセリ落とされました。売り上げ総額は22,000円、うち12,000円は星川さんから六甲クラブに寄付されました。

 

 

◯ 食事と懇親 後半の懇親では、ひさびさの再会の話しがはずむなか、与禄会ゴルフコンペを今回(5月末)で最終回とする案内(餅崎さん)と、クラブ移転についての案内(野崎さん)を話していただき、また、4つのテーブルから代表1人ずつ近況を話していただいて、大いに盛り上がりました。懇親の終わりには、次回の幹事と「団塊ライフスタイル」の語り手を選任したあと、集合記念写真を撮影して、次回幹事の一本締めでお開きとしました。

 

 

☆ 次回幹事: 浅沼さん(経済)、妻鹿さん(経営)。「団塊ライフスタイル」語り手: 浜橋(法)(退職後のアフリカでの仕事で考えたこと)。

<出席者>

 

 

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第159回木曜会講演会報告「海神丸建造の記録」(2023.3.9)

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第159回木曜会講演会は、海洋政策科学部海神会関東支部が担当でした。神戸大学大学院海事科学研 究科 教授 藤本昌志氏に講演頂きました。

演題:「海神丸建造の記録」

講師:藤本 昌志 氏 神戸大学大学院海事科学研究科 付属練習船海神丸船長、
   海事科学研究科 教授

 

【略歴】
1991年 神戸商船大学商船学部航海科 卒業 乗船実習科 修了・日本郵船株式会社 入社 1999年 神戸商船大学商船学部 助手/2005年 大阪大学法学研究科 博士後期課程修了 博士(法学)・独立行政法人航海訓練所/2006年 神戸大学海事科学部 助教授、海事科学研究科 准教授/2022年 海事科学研究科 附属練習船海神丸船長、海事科学研究科 教授、現在に至る

 

【講演内容】
 1987年に竣工した海事科学研究科附属練習船「深江丸」は35年の長きにわたり運行し老朽化してきたので後継の練習船として人材育成・研究教育活動に対応できる「海神丸」が計画建造された。深江丸の後継船と云っても、深江丸(全長約50m、総トン数449トン)は男子前提での建造であり、国際ルールも変遷している。また、研究教育活動に必要な設備機器類の装備、環境負荷低減にも取り組む必要がある。これらを踏まえたコンセプトの作成等で多くの会議・打ち合わせをした。深江のポンドに係留する条件から船長60m、船幅11m、観測機材を除いた吃水線2.8mの船体に、従来装備に加え研究教育活動に必要な多角的な海域探査や観測のための最先端研究機能機器、および学生48名の居住区は男女共同利用に配慮し4人部屋4室、8人部屋4室とし、並びに新たな造水設備を備える等が配置された。また、災害対応として給水・給電機能の強化、コンテナ輸送スペース・ウィンチング エリアを設置するなど災害対応型高機能練習船の仕様(総トン数892トン)が決定された。起工式は 三井2015番線 練習船海神丸として令和3年5月6日に執り行われた。建造は小組立、大組立と進み、大組立ではブロック外板の接合の折の外板の歪取りは職人技で行われた。機関室船底艤装が行われた後の主機(4サイクル中速ディーゼル機関)の装着から順次上部が組み立てられた。観測用ウイ ンチ・支援機械は航海船橋甲板に光電気複合アーマードケーブルウインチ、ワイヤーケーブルウイン チを有し、船尾の観測甲板からの観測支援が可能となっている。観測支援装置には海底音響測位・通信装置用昇降装置、船尾Aフレーム、雑用クレーン、雑用ダビッドを備えている。なお、船橋には新時代の運航支援装置を搭載するなど、船舶運航のデジタライゼーションに対応できる海技士養成が可 能な船橋となっている。そして外部塗装を経て進水式の運びとなった。進水式は、三井E&S造船株式会社の艦艇・官公庁船事業を承継する新事業会社として10月1日に発足した三菱重工マリタイムシステムズ株式会社が10月8日に実施した。また、海洋底から堆積物を採取するピストン・コアラ-は 進水式後に艤装した。海上公試の他に自動船位保持装置(DPS:Dynamic Positioning System)試験、オーバーハウザー、反射法地震探査装置試験、オフライン採水装置試験、海底音響測位試験、通信用装 置用昇降装置試験、観測用ウインチ、オケヤングラブ採泥装置、船主海上公試スパイラル試験(船の 針路安定性を見る試験)等を実施した。3月23日の海神丸引き渡し式後の570kmの航海では経済速力10ノットの航行で11,000リットルの燃料を消費している。もっと早くと速力を13ノットに上げた航行では 燃料消費量は倍以上に膨れ上がる。
 新しい船名は海や船に親しんでもらう神戸大の取り組み「海神プロジェクト」に因んでいる。 クラブ参加者21名(講師、東京六甲クラブ事務局4名含む)、ZOOM参加者7名の参加があった。

(記:昭和43年卒海、田中貴雄)

 

 

 

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「桜と古地図を楽しみながら江戸を歩く」 報告 2023.3.29

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昨年の梅村さんによる「古地図(古文書)で江戸を歩く」の講演をいただきましたが、今回はリアル散策を企画しました。東京六甲クラブとしての初の江戸散策の企画で、梅村さん主催の「江戸の会」 の散策グループとコラボ企画で開催しました。六甲クラブの皆さんが12名参加で、江戸の会会員が16名で併せて28名で多くのご参加をいただきました。

日時:3月28日(火)、12時30分~17時

集合場所:メトロ有楽町線「桜田門駅」5番出口付近
【散策コース】 桜田門駅前→法務省旧本館(赤レンガ棟)/霞が関→国会前庭(彦根藩上屋敷跡)→ (外)桜田門→皇居二重橋前→馬場先門跡→明治生命館→和田倉門→大手門皇居東御苑→平川門→将 門塚→地下鉄・大手町駅

【ガイド】梅村俊一 氏

(ご略歴)
1949年大阪市(住吉区)出身。京都大学法学部卒業。1972年住友信託銀行(現在、三井住友信託銀行)に入社。執行役員、関連会社役員を経て2013年退職。
(最近の活動トピックス)
NHK番組「歴史探偵」の第1回放送「参勤交代」(2021年3月31日放送)の中で、当時の古文書を解説。「江戸の会大」、「江戸ウォーキング」、「歩こう会」などの散策の会を主催

 

 午前中は小雨模様の天候でしたが、お昼からは晴れ間となり花見に最高の天候となりました。現在 霞が関1丁目の一画は司法関係省庁で占められいますが、江戸時代は上杉米沢藩や板倉備中松山藩な ど多くの上屋敷がありました。上杉米沢藩の跡地になる法務省旧本館(赤レンガ棟)の法務史料展示 室で日本が近代国家として法制度を整備した歴史を見学しました。その赤レンガ棟の2階のベランダから見た桜と桜田門の景観は絶景でした。
 その後霞が関坂を上って井伊家上屋敷跡の国会前庭から皇居を眺めながら桜田門前に移動して桜 田門事件の現場付近から国会前庭方向を江戸名所図会と見比べながら桜田門の変の当時の景観を思い起こしました。桜田門から二重橋前、和田倉門、桔梗門を通って、江戸城を守っていた36見附の代表的な桜田門や桔梗門などの門構えを梅村さんにわかりやすく解説いただきました。江戸城の内曲輪、二之曲輪さらに外曲輪により江戸城本丸が堅牢に防禦されていたことがよくわかりました。今年は皇居前広場は乾門から皇居内の花見が可能となり多くの花見見学の方が海外の観光客も含めて花 見を楽しんでいました。東御苑では江戸城跡の石垣前で集合写真を撮り北桔橋門から平川門橋門を見 ながら江戸城の内堀に沿って大手町将門首塚まで散策して今回の江戸歩きをお開きとしました。
参加の皆さんも梅村さんの江戸名所図会や古地図を見比べながらの細やかな解説を伺い楽しい花見 散策を堪能されたご様子でした。
 今回が初めての企画でしたが、今年は秋シリーズを計画したいと検討しています。
秋シリーズのコースは本郷周辺で、江戸城周辺の大名屋敷の町割りとは異なり御家人屋敷の痕跡など を見ながら加賀藩上屋敷跡の東大本郷キャンパス内も散策しながら秋の散策を予定していますので秋シリーズもお楽しみにしてください。

(記:昭和50年卒工、中川順三)

 

 

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「今年のタイガース」講演会報告(2023.3.11)

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 コロナ禍のなか、毎年開催するかどうか迷いつつも、昨年に続き、今年もなんとか3月11日(土)の午後、開催にこぎ着けることが出来た。東京六甲クラブではZOOMを使った会合がもはや一般化しているため、今回もクラブ参加とZOOM参加を募り、それぞれ20名弱、10名弱の方々に参加して頂いた。
 昨年と同じく、デイリースポーツのコンテンツ局報道局長、岩田卓士氏に講演をお願いした。岩田氏はかつて2003年、5年のタイガース優勝時にタイガース取材キャップを務められた経験があり、今年再び監督に返り咲いた岡田監督とは当時ほとんど一日24時間近く付き合った経験があると話された。今年は総合的に見て優勝の可能性がかなり高い、と講演の中で話されたこともあり、ZOOM参加の方もクラブ参加の方々も熱心な質問が相次いだ。
「六甲おろし」をみんなで歌った後、クラブラウンジでのビールとおつまみの懇親会でも大いに会話がはずんだ。WBCも日本の優勝で終わることになり、今年のプロ野球への関心は高まっている。タイガースの活躍を大いに期待したい。

(記:3月25日 昭和40年卒経済、柴谷 元)

 

 

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第158回木曜会講演会報告「食と健康〜ブルーベリー、カカオ、お茶などに含まれるポリフェノール・パラドックスについて〜」(2023.2.9)

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第158回木曜会講演会は、農学部六篠会関東支部が担当でした。神戸大学大学院農学研究科・教授芦田均氏に講演頂きました。

演題:「食と健康〜ブルーベリー、カカオ、お茶などに含まれるポリフェノール・パラドックスについて〜」

講師:芦田 均 氏 神戸大学大学院農学研究科・教授

 

【略歴】
1983年神戸大学農学部農芸化学科卒業/1988年同大学大学院自然科学研究科資源生物学専攻博士課程修了(学術博士)/同年日本学術振興会特別研究員/1990年神戸大学農学部助手/1994〜1995年アメリカ合衆国カリフォルニア大学デービス校環境毒物学科研究員/1999年神戸大学農学部助教授/2004年同大学農学部教授/2007年同大学大学院農学研究科教授(改組)、現在に至る。研究テーマと抱負:食品成分の機能評価に関する研究、生活習慣病の予防・改善に関する基礎的研究、ダイオキシン毒性の抑制に関する研究

 

【講演内容】
 植物性食品(ブルーベリー、カカオ、お茶など)に含まれるポリフェノールが、疾病の予防・改善に繋がる機能を有することから、ヒトの健康に寄与することが期待されている。しかしながら、細胞試験や動物実験で得られた結果と臨床試験の結果には乖離があることが多く、この乖離が臨床試験での有効性検証の障害となっている。これを「ポリフェノール・パラドックス」という。そこで演者は、このポリフェノール・パラドックスを解明することを目的とした研究を行い、疾病予防や健康維持に繋がる科学的根拠の分子基盤を目指し、ポリフェノール・パラドックスの観点からみた機能性に関する研究が紹介された。
 大豆は世界的に親しまれている食品であり、なかでもクロマメは黒い種皮に覆われた部位に様々な機能性成分が含まれている。種皮には特有のポリフェノールが多く含まれており、植物が産生する二次代謝産物であることから、クロマメ中のポリフェノール含量は品種や栽培方法により変動することが確認されている。また、原穀の種皮ポリフェノール量と比較して、煮豆やその煮汁、蒸し豆にすると多くのポリフェノールが検出されなくなるが、炒りクロマメは比較的多くのポリフェノールが残存する。炒りクロマメは通常、加熱前に一旦水に浸漬して豆に水を吸収させるが、その過程で著しくポリフェノールを損失する。一方で、水に浸漬しなければ、原穀と同程度のポリフェノール量が保持されたことから、水に浸漬せずに作成した炒りクロマメは高濃度でポリフェノールを摂取できる加工法であることが明らかになった。
 茶の作用に関する記述は古くからみられ、わが国では鎌倉時代に栄西禅師が茶の飲用を広め、「喫茶養生記」でお茶の効用を述べている。現代においても茶は日本をはじめとするアジア圏で飲料として日常的に摂取され、様々な生理活性物質が含まれていることが分かっている。特に抗酸化能をはじめ、生活習慣病予防・改善、抗がん、免疫促進、抗アレルギー、血流促進、認知症予防などの多機能が報告されているものがカテキンである。カテキンが有用なことは動物実験や臨床研究で多く報告されている。動物でのカテキンの吸収効率は極めて低く、吸収されたカテキンも血中では極めて微量しか検出されない。カテキンは腸内細菌によって代謝を受け、また、カテキン重合物は腸内細菌叢の変化を引き起こし、マウスの体重が減少したことが報告されている。難吸収性でありながら様々な機能性を示すことから、その機能ごとに作用機構を解明することが進められている。これら機能の作用機構の解明により、生活習慣病予防効果などの疾病予防に寄与することが期待されている。今後とも食品に含まれる新規機能性分子を探索・開発するとともに、有効性を示す機能性分子が口から入り、標的組織や細胞で効能を発揮するまでの一連の流れを掌握するために、個体、組織、細胞、分子の各段階において多次元的に解析することにより生体機能分子の作用メカニズム解析が進められている。
 クラブ参加者19名(講師、東京六甲クラブ事務局4名含む)、ZOOM参加者11名の参加があった。

(記:昭和56年卒農、田中易)

 

 

 

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「ふるさと ひょうご」Vol.145

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東京六甲クラブの紹介と番理事長の談話が「ふるさと ひょうご」Vol.145(令和5年2月号)の「われら ひょうご人」として掲載されました。ご覧ください。冊子が欲しい方は、若干の余部が有りますのでクラブにお越しください。

クラブ紹介記事はこちら

東京六甲クラブ・野崎

 

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クラブ講演会「日本山岳会創立120周年記念事業」報告(2023.1.31)

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演題:「日本山岳会創立120周年記念事業:グレート・ヒマラヤ・トラバースについて」

講師:吉井 修 氏(クラブにて講演)

日時:1月31日(火)、18時

(ご略歴等)

1961年生まれ、奈良県出身。1983年神戸大学法学部卒業、住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)入社。2015年日本トラスティ・サービス信託銀行(現・日本カストディ銀行)に転籍、2019年退職。神戸大学山岳部に1年半在籍。(国内)49歳で日本百名山完登、現在270/日本三百名山、40/47都道府県最高峰、91/関東百名山、82/東北百名山 etc.(海外)モンブラン、キリマンジャロ、アコンカグア(6650m まで)、ウェルヘルム、キナバル、アバチャ、漢ラ山、ツークシュピッツェ、オーバーロートホルン、ブキティマヒル、コトパクシ(5897m)、チンボラソ(6310m))
 日本山岳会は2025年に創立120周年を迎えます。その記念事業の一つとして、2020年春から2025年秋にかけて、東ネパールのカンチェンジュンガ(世界第3位 8586m)からパキスタンのK2(世界第2位 8611m)まで、約5000kmの踏査を目指す「グレート・ヒマラヤ・トラバース」の踏査を企画・実行中です。2020年のトラバースに続き2022年10月〜11月の登山隊メンバーとして参加されている吉井 修さん に大変貴重な体験や苦労話を講演いただきました。
 2020年のヒマラヤ・トラバースではチベット語で「5つの大きな雪の宝庫」と呼ばれるカンチェンジュンガの眺望が印象的でした。また、吉井さんが登山に対して大きな影響を受けられた西堀栄三郎氏(第1次南極越冬隊長)のいくつかの語録も心に残りました。今回2022年の遠征の4名の方々は、吉井さんが61歳で最も若く、ほかの3名の方は70歳以上で最高齢は77歳とのことです。また、前回2020年メンバーのお一人は義足でのヒマラヤ挑戦とのことに大変驚きました。
 2か月にわたるトラバースでは登山道具や食料など700sを超える荷物とのことでシェルパやポーターなどの多くのサポート体制や危機管理体制も興味を持って伺いました。また、高地の最奥の小さな村で現地の村人の怪我の手当てを行ったり心温まる交流にも感動しました。臨場感のある写真とともにエベレストなど間近に迫る動画を交えての講演は、参加者全員が身を乗り出して普段見聞きすることのない世界を体感しました。
 参加者は、クラブ参加12名、Zoom参加34名、事務局7名、合計53名でこれまでの講演会で最も多くご参加いただきました。クラブ会員の皆さんとともに、全国の登山仲間の方々をはじめ、吉井さんが勤めておられた銀行仲間の方々を含め多くのご参加をいただき、講演後の懇親も大変和やかな交流をさせていただきました。
 グレートヒマラヤトラバースは当初2020年から2025年までの予定がコロナの影響から少し延長されるようですが、次回はエベレスト街道からのヒマラヤ・トラバースに挑戦されるそうです。また貴重な体験談を伺えることを楽しみにしたいと思います。

(記:昭和50年卒工・中川順三)

 

 

 

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ZOOM講演会報告(2023.1.19)

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演題:「学生フォーミュラ・チーム」活動報告 〜日本一のクルマを目指す〜

報告:FORTEK (Kobe University Formula Student Team)
   手塚 隆太郎 さん(2023年度リーダー、工学部機械工学科2回生)
   辻 佑介 さん (2023年度リーダー、工学部機械工学科3回生)

日時:2023年1月19日(木) 18:00〜20:00(報告+質疑・ディスカッション)

出席:手塚さん・辻さん ... 大学の部室からZOOMで報告・質疑応答。
   ZOOM参加18名、クラブ参加1名、事務局6名、

1. 「学生フォーミュラ」とは

@ 学生自らがチームを組み、約1年間でフォーミュラ・スタイルの小型レーシングカーを開発・設計・製作。これにより学生がものづくりの本質やそのプロセスを学び、ものづくりの厳しさ・面白さ・喜びを実体験。競技会では、走行性能だけでなく車両のマーケティングや企画・設計・製作、コスト等の、ものづくりにおける総合力を競う。
◆ 総合的なものづくり ... 車両の企画・設計・製作、コンセプト、デザイン、コスト
  責任のあるチーム運営 ... 広報、資金調達、スポンサー交渉
◆ 動的種目:スキッドパッド、アクセラレーション、オートクロス、エンデュランス
  静的種目:デザイン、コスト、プレゼンテーション

A 主催:公益社団法人 自動車技術会。詳細:https://www.jsae.or.jp/formula/jp/

B 第1回全日本学生フォーミュラ大会:2003年9月10日(水)〜12日(金)(17チーム)
神戸大学チーム...2004年の第2回大会(34チーム)から参加。

2. 神戸大学チームの成績

@ 第19回大会(2021年)73チーム(61+EV:12)
(コロナ禍下、動的審査現地開催中止)
総合優秀賞 1位:神戸大学 2位:大阪大学 3位:京都大学

A 第20回大会(2022年)69チーム(55+EV:14)
総合優秀賞 1位:京都工芸繊維大学 2位:京都大学 3位:日本自動車大学校
24位:神戸大学

3. 活動人数と予算状況

@ 人数:16名 =一回生7名+二回生6名+三回生2名+四回生1名。
      =工学部12名(機械10)+理学部+農学部+経済学部+海洋政策科学学部

A 予算:約 300〜350 万円。

4. チームの現状について(報告者)

@ 目下の方針 ... まずは手堅く得点を重ねて上位を目指す。

A 予算が厳しく資金集めに苦労しているが、それを使う部員の厚みも欲しい。
一・二回生が活動の中心で、大学院生はいない。

B 電気系の学生がおらず、EV には手が出ない。

C 部材調達や部品加工等で協力して戴ける企業の方々との対話が重要で、そこで得られる様々な知見が役に立っているし、学ぶものも多い。
現在、学部等大学側のサポートは得ておらず、自動車部との連携も取っていない。

D 実走行による検証の場を確保することがなかなか難しく、他チームと共同で借りるなど苦心している。2022年大会では、燃料系の問題から完走出来なかったが、これは実走行テストによる検証が不充分だったことが原因と考えている。

... その他、ZOOM を通して活発な質疑・デスカッションが行われた。
FORTEK のあくなき挑戦に、支援の輪の広がりも期待したい。

(記:昭和55年卒法、田中秀一)以上

 

 

以上

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